今日は京都も雪でした。
冷たい空気は、
心をしゃんとさせてくれるような気がして、
好きです。
こんばんは。
わかばです。
昨日、「極限まで忙しくする」と宣言したので、
午後の予定をうめるべく
映画を見に行ってきました。
今年初映画館!
東京へ行ったときにおおきなポスターを見て、
絶対見たいと思っていた映画です。
なんしかコピーが「書くことが、生きること。」
他人事ではありません。
今日は映画「ヴィオレット―ある作家の肖像―」(2013/仏)を紹介します。
監督:マルタン・プロヴォ
主演:エマニュエル・ドゥヴォス
あらすじ(シネマトゥディより)
非嫡出子として生まれた、ヴィオレット・ルデュック(エマニュエル・ドゥヴォス)。同性愛者の作家モーリス・サックス(オリヴィエ・ピィ)と出会い、作家で思想家でもあるシモーヌ・ド・ボーヴォワール(サンドリーヌ・キベルラン)に文章の才能を認められた彼女は、処女作「窒息」を1946年に発表する。性や自分の境遇などをつづった内容は、アルベール・カミュ、ジャン=ポール・サルトル、ジャン・ジュネらに高く評価される。しかし、それに反して一般の人々から強く拒絶されて彼女は深く傷つき、彼女はパリから離れることに。
(以下、ネタバレ注意)
なんといっても、
光が強いほど、影は濃くなる。
そんな映画でした。
母親から愛情を受けずに育ったヴィオレットは、
承認要求の塊のような女です。
女としても男から拒否され、
せっかく出版した本も読んでもらえない。
おまけに、ブサイク。
お金もない。
超ロンリーな毎日。
妄想で小説書いています、みたいな。
それに対して、ボーヴォワールは、
超絶美人で男にモテて、
おまけに人気作家。
強くたくましい女性。
そんなボーヴォワールが「才能あるわよ」
なんていってくれるものだから、
もうまぶしくってしょうがありません。
本が売れなくてどん底のときも、
精神的に病んでる時も、
「嫌なことがあったら、ぜんぶ書け。」
と励まし続けてくれます。
でもなんでボーヴォワールは、
ヴィオレットにそこまでしたのかな?
生活費の援助までして。
ボーヴォワールは女性の解放のために、
ペンで戦った人。
いわば、本音で生きた人。
サルトルという理解者がいたにしても、所詮男。
ボーヴォワールも孤独だったんだよね。
だから同志でいてほしかった。
最後に、母を亡くしたボーヴォワールが
ヴィオレットの前で涙を見せる。
わたしは、そのシーンが好きです。
読むことも書くことも独りでできること。
でも、誰かとシェアしながら、したほうが断然楽しいし、
実になる。
そして、美人だろうが、ブサイクだろうが、
お金があろうが、なかろうが、みんな同じだってこと。
不安もあれば悩みもあるし、また喜びもある。
映画の中の2人の女性を通して
そんなことを考えました。
読んでみよう~。映画にもでてくる「第二の性」

- 作者: ボーヴォワール,Simone De Beauvoir,『第二の性』を原文で読み直す会
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2001/03
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ちなみに、ヴィオレットの日本語版は絶版だそうです。
孤独な戦いに同志を。
では、また~。