今年も残すところあと数時間。
皆様にはどんな一年だったのでしょうか。
この時間は静かに一年の振り返りをしたいものですね。
こんばんは。
わかばです。
今年を振り返るといろいろなことがありました。
朝活に参加したり、
歌舞伎を見始めたり、
家族でキャンプを始めたり、
仕事をしばらく休んで、
英語の勉強をしたり、本を読んだり・・・
またそれをブログにしたり・・・
とても充実した一年でした。
しかし、悲しいこともありました。
今年の初め、ある寒い日の夜、
父を亡くしました。
突然のことでした。
心臓疾患でした。
父を亡くしたことで、
わたしはいろいろなことを考えました。
死について考えるとき、
わたしを導いてくれた本、
悲しいとき、
わたしを支えてくれた言葉、それを紹介したいと思います。
希望という名のホスピスで見つけたこと 細井順著(フォレストブックス)

希望という名のホスピスで見つけたこと (Forest books)
- 作者: 細井順
- 出版社/メーカー: いのちのことば社
- 発売日: 2014/10/01
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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不思議なことに、父の死の一ヶ月前にこの本に出会いました。
ホスピス医として、長年人の死を見つめてきた著者の言葉は、
わたしの心に、深く刻み込まれました。
生まれてくるときも、死んでいくときも、同じような厳粛さがある。人間の思いとは違った、人間の力の及ばない、もっと大きな力がその瞬間に働いているような気がする。人間には手出しができない「いのちのリレー」が、そのときになされているように思われる。人の一生は誕生のときに命を引き受け、死によって次に引き渡す。そのことは自然の摂理であり、人が侵すことのできない領域の出来事で、神聖で厳かなものである。
「もっと早く病院に行っておけば・・・」
という人もたくさんいました。
でも、私はそうは思いませんでした。
この言葉がずっと心にあったからだと思います。
神様が決めたことだと思って、
父の死を受け入れることができました。
父の死の2ヶ月後、
父の孫である甥っ子がこの世に誕生しました。
いのちのバトンを受け継いで、
甥っ子は今日も元気に生きています。
「生命」は終わりを迎えても、「いのち」は終わることなく受け継がれていく。
私が生まれる前にも、祖母が亡くなったと聞きました。
「あんたはおばあちゃんの生まれ変わりや。」
とよく言われました。
誰かによって生かされている私というものを、
やはり自分も子供を産んで、
意識するようになりました。
私は自然の一部で、生かされているのである、と。
結論として言えることは、自分自身の中に私の生きなければならない理由は見当たらない。では、なぜ生きるのか。答えは自分の中にはないと思う。私が生きる、死ぬを論じる立場にない。(中略)われわれは百パーセント生かされているのである。
「がんであろうとなかろうと、誰にでも同じように朝日は昇り、夕日は沈む。明日はどうなるか、それは誰にもわからない。がんがあってもなくても、与えられたその一日に自分のできることを精一杯やって、悔いのないようにその一日を送るしか、人間にできることはないね。」
生かされているいのち・・・。
明日はどうなるかわからない・・・。
私はこれからも一日一日を精一杯生きようと思います。
皆様、来年もよろしくお願いいたします。
ちなみに、この本に描かれているホスピスが舞台となっている
ドキュメンタリー映画もあります。私は見ていません。
すごく見てみたい映画です。
「いのちがいちばん輝く日 〜あるホスピスの40日〜」